飯田タイル有限会社 代表取締役 髭ダルマこと飯田貴裕
髭ダルマ社長の作業日誌

アイドルオタク卒業します

アイドル(偶像)とはよく言ったもので、そのカリスマ性はまさに神。そんなことを思った仕事の話です。

ある日、片付けの依頼電話がきました。

内容は「推しているアイドルが卒業するから僕もアイドルオタクを卒業する。その為にグッズを捨てたい」という内容でした。

現場に行き、お客様と細部打ち合わせ。いくつかの限定グッズを残し、あとは廃棄。

打ち合わせ中、お客様の顔を見ると、後ろ髪を引かれているような、苦悶の表情とはまさにこのことかという様な、また、「今から本気で清水の舞台から飛び降ります。」そんなことを言い出す様な顔でした。

いざ作業を進めていくと後ろで物音。袋詰にした不用品の中からお客様がグッズを救出していた。

「これだけは」と言うので「かしこまりました」と返し作業続行。

作業を再開し、少し経つとまた物音。「これにも思い出が」と言うので「かしこまりました」と返す。

しかしその後もお客様によるグッズの救出が続く。

休憩に入り、戻ってくるとお客様からお話が。「依頼して申し訳ないけれども作業をキャンセルして欲しい。まだ決断できない。色々な思い出があり、捨てることが辛すぎる。お金はしっかり払うので。」とのこと。

せっかくなのでグッズのほこりを拭き、綺麗に並べ、グッズ以外の不用品を撤去し、部屋をさっぱりさせて作業完了。

持っているだけで価値のある物・・・それは思い入れのある物とその中の思い出。

アイドルオタク・・略してドルオタ(ドルヲタ)と言いますが、そんな言葉では括りきれない熱がそこにはありました。

画像は私の好きな漫画、ゴクドルズというアイドルグループです。

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